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年収に合った月々の支払いとは?

はじめて注文住宅の購入を検討する際、多くの人が直面するのが「お金に関する不安」です。現在の家賃、たとえば7〜12万円程度と同等の支払いで家を建てられるのか、疑問を抱く方も多いのではないでしょうか。

こちらでは、平均的な住宅ローンの利用実態や借入額別の月々返済シミュレーションにくわえ、将来後悔しないための無理のない資金計画の立て方を解説します。

注文住宅購入者のうち、住宅ローンを利用している割合

国土交通省が公表している「住宅市場動向調査」によると、家を建てる人の大多数が住宅ローンを活用しています。直近のデータでは、注文住宅(新築)を購入した世帯のうち約8割が住宅ローンを組み、毎月返済していくスタイルを選択しています。

また、土地購入を含む注文住宅の建築資金は全国平均で約5,110万円、そのうち自己資金(頭金)の平均は約1,403万円です。自己資金比率は全体の27.5%程度にとどまっており、住宅取得にかかる資金の全額を現金で用意できるケースはごく稀です。自己資金の内訳としては、全国・三大都市圏ともに「預貯金」「有価証券の売却代金」「退職金」の順に多くなっています。

こうしたデータから、「まとまった現金がない」という理由だけでマイホームを諦める必要はないことがわかります。大切なのは世帯収入を正しく把握し、生活に合った毎月の支払額を事前にしっかりとシミュレーションすることです。

参照:国土交通省「住宅市場動向調査(令和7年度)」(https://www.mlit.go.jp/statistics/details/t-other-2_tk_000283.html)

【借入額別】月々の住宅ローン支払いシミュレーション

住宅ローンの月々の支払額は、変動金利と全期間固定金利のどちらを選ぶかによって大きく変動します。ここでは、世帯年収400〜800万円の層が現実的に検討しやすい3,000万円および4,000万円の借入額について、2つの金利パターン(変動金利1.2%、固定金利3.5%想定)で試算しました(返済期間35年、元利均等返済、ボーナス払いなしで試算)。

借入額 金利タイプ(想定金利) 月々の返済額 総返済額(概算)
3,000万円 変動金利(1.2%) 約87,400円 約3,674万円
全期間固定金利(3.5%) 約123,900円 約5,205万円
4,000万円 変動金利(1.2%) 約116,600円 約4,898万円
全期間固定金利(3.5%) 約165,200円 約6,940万円

変動金利(年1.2%)を選択した場合、3,000万円の借入で月々約8.7万円、4,000万円の借入で月々約11.6万円の返済額となります。現在、家賃として月額7万〜12万円を支払っている場合、今の家賃とほぼ同じ負担感でマイホームを購入するイメージが湧きやすいはずです。ただし、変動金利は市場の動向によって将来的に金利が上昇し、月々の返済額が増加するリスクを伴います。

一方、全期間固定金利(年3.5%)を選択した場合は、3,000万円の借入で月々約12.3万円の返済となります。変動金利と比較すると月々の負担額は重くなるものの、完済まで金利が変わらず、支払額が一定に保たれる、という長期的な安心感が得られます。

参照:住宅金融支援機構「フラット35 住宅ローンシミュレーション」(https://www.flat35.com/simulation/index.html)

スゴイ住宅ローン探し(https://finance.recruit.co.jp/article/rate-ranking/)

現在の家賃と住宅ローンを比較する際の注意点

住宅ローンのシミュレーション結果が現在の家賃と同額(例えば月10万円)だったとしても、「今と同じ支出額だから家計に影響はない」と判断するのは危険です。マイホームを所有すると、賃貸暮らしの時にはかからなかった固定資産税や都市計画税、将来的な外壁塗装・設備交換などに向けた修繕費の積み立てが必要になるためです。立地や建物の規模によって変動しますが、月々のローン返済額に1.5万〜2万円程度を上乗せした金額を「実質的な住居費」として見込んでおく必要があります。

一方で、マイホームの取得には賃貸にはない大きなメリットも存在します。住宅ローン完済後には土地と建物が資産として手元に残るほか、借入時に団体信用生命保険(団信)へ加入することが一般的。これにより、契約者に万が一の事態(死亡や高度障害など)が発生した際、保険金で住宅ローンの残高がゼロになり、残された家族に家という現物資産を残すことができます。

無理のない資金計画を立てるコツ

住宅ローンを組む際は、長期間にわたる返済計画を慎重に練ることが求められます。一般的に、住宅ローンの返済比率(年間返済額が年収に占める割合)は、額面ではなく手取り年収の20〜25%以内に抑えるのが理想です。金融機関の審査では返済負担率30〜35%程度まで許容されるケースが多いものの、「銀行が融資してくれる限度額」と「家計を圧迫せずに無理なく返済できる額」は全く異なります。日々の生活にゆとりを持たせるためには、手取り額をベースに計算することが重要です。

返済比率を手取り年収の20%に設定した場合、世帯年収別の支払い目安は以下のようになります。

資金計画を立てる際は、住宅ローンの返済額だけでなく、将来必要となるさまざまな支出を組み込む視点が欠かせません。子どもの成長に伴う教育費の増加や車の買い替え費用、老後に向けた貯蓄など、今後のライフイベントで発生する出費を総合的に考慮した上で月々の返済額を決定することで、将来にわたって安定した生活を維持できるようになります。

まとめ

多くの人が自己資金と住宅ローンを組み合わせながら、注文住宅の購入を実現しています。購入後に住宅ローンの返済で家計が圧迫される事態を防ぐためには、目先の金利や現在の家賃だけで判断せず、将来のライフイベントやランニングコストを含めた無理のない返済計画を立てることが何よりも重要です。

自身での資金計画に不安を感じる場合は、ハウスメーカーの担当者やファイナンシャルプランナーといった専門家へ相談し、客観的なアドバイスを受けるのも有効な手段です。

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