建て替えにかかる期間と手順

建て替えにかかる期間

家の建て替えでは、新築住宅の設計だけでなく、現在の住宅の取り壊しと仮住まいの確保も並行しておこなうなど、その作業も工程も多くなります。

計画を立ててプランを決めるまでに2～3ヵ月、住宅ローンの相談や仮住まいの決定、工事請負契約を締結するまでに3～4ヵ月と、仮住まいに引っ越して工事が始まるまでに半年前後の時間がかかります。

工事では古い住宅を壊すことから始めなければいけないので、新築住宅の工事に取り組むまでに半月から1カ月前後かかり、地盤改良工事もするとなるとさらに伸びます。そしてようやっと始まった新築工事は、規模にもよりますが4カ月から半年ほどかけて完成です。

家の建て替えは1年ほどの時間がかかる大掛かりなイベント。効率よくスムーズに進めるためも、大体の流れを把握しておくといいでしょう。次にやることがわかると取り組みやすいです。

建て替えの手順

1、建て替え計画を立てる

建て替えをしたいと思ったら、行動するまえに計画を立てます。バリアフリー仕様や二世帯住宅、ライフスタイルに合わせた改築、建て替える事で不動産の価値を上げたいのかなど目的をはっきりさせ、オーダーに関する優先順位を整理。用意できる費用、住宅ローンのシュミレーションなどもおこなっておきます。

2、ハウスメーカーの選定

家は建てたら終わりではなく、建てた後もメンテナンスなどで長い付き合いが続きます。いわば住まいのパートナーとなります。

住宅展示場の見学やインターネットで気になる会社があれば、無料相談などで話を聞いてみましょう。費用だけでなく、接客対応や会社がもつ雰囲気、家への考えなどから、自分にあったところを選ぶといいでしょう。

3、プランを相談

建て替えを依頼するハウスメーカーが決まったら、いよいよプランについて相談します。相談前には予算・要望・質問について整理しておき、建て替えイメージをしっかりと担当者に伝えます。イメージ写真があるとスムーズです。

ハウスメーカーが提案するプランでは、間取り・仕様・内装・外装・オプションなどを比較。メモを残しておくと、後で見返したときに「あれ？」となりません。

4、住宅ローンと仮住まい先を決める

プランが決まったら、住宅ローンの相談と仮住まいを探します。住宅ローンには固定金利型・変動金利型・固定金利期間選択型とあり、長期に渡って支払うものですから、先の事を見据えて選びたいもの。金融機関の相談窓口や住宅金融支援機構、ファイナンシャルプランナーに相談するのもおすすめです。

また、建て替え工事中の仮住まい探しでは、現在の住まいの片付けも同時進行でおこなわなければいけません。賃貸物件を借りる場合は、近い場所だと工事の進行具合も見に行きやすいです。

5、ハウスメーカーと工事請負契約を締結

工事請負契約では、工期・代金支払い・ローン特約・違約金・保証・アフターサービス・遅延損害金・見積もりの総額を要チェック。「一式」と書かれている箇所は、その内訳を明確にしておきましょう。

6、仮住まいへの引っ越しとご近所さんへの挨拶

工事中には予期せぬトラブルが起こることも考えられますし、工事の音や人の動きでお騒がせしてしまうので、仮住まいへの引っ越しの際にはご近所さんに挨拶をしておきましょう。

また、工事中は電気やガスは不要となるので止めておきます。ただ、水道だけは工事中も使うためそのままに。工事中の水道代について、業者が負担するのかどうかも確認しておきましょう。

7、解体工事・地盤調査・地盤改良工事

家の解体工事では、木造住宅で半月ほど、鉄骨・鉄筋コンクリート造で1カ月ほどです。解体後は、専用の機械を使って地盤調査をおこない、地盤が弱いと判断されたら地盤改良工事をおこないます。地盤調査は半日ほどで、地盤改良工事は最短1日から1週間ほどかかります。

ちなみに、地中から埋設物が出てきた場合は埋設物撤去がおこなわれ、これには追加費用が必要となります。

8、新築住宅の工事開始

工事の安全をお祈りする地鎮祭は、新築工事開始前におこないます。工事中は定期的にスケジュールを確認し、現場への差し入れや職人さんとのコミュニケーションを図ると、気になることや不安、希望なども伝えやすくなります。

見学は基本的には自由な現場が多いですが、時期によっては危ない作業を行っている時もあるので、見学のタイミングや注意事項は事前に確認しておくのがよいです。

9、新築住宅の完成・引き渡し

引き渡しと同時に、住宅ローンの手続き・各種登記の手続き・鍵の引き渡しがおこなわれ、仮住まいからの引っ越しと忙しいです。ハウスメーカーの担当者だけでなく、金融機関の担当者、司法書士と同席して手続きをおこないます。